ニュージーランドのキッズスペース

初めてのニュージーランドでは、1週間ほどの滞在期間で、第一の都市オークランド、温暖な海浜リゾートのタラウンガ、首都のウェリントン、軽井沢のような高原都市クィーンズタウン、そしてクライストチャーチの5都市を駆け巡った。

日本の4分の3ほどの国土に、人口450万というニュージーランドは、都市の中心分を除けば、どこもかしこも自然が豊かで空間もゆとりたっぷり。子どもたちも自然やスポーツを満喫しているのだろうか、アーティフィシャルなあそび場にほとんど遭遇しなかった。反面、感心したのが、ミュージアムなどのパブリックスペースには、相当の面積を割いて、趣向を凝らしたキッズスペースが完備されていること。どこも、デザインされすぎておらず、子どもたち自身の自主性が優先されている。最近では、日本のミュージアムでも子ども向けのスペースも設置され、イベントも盛んに行われるようになっているが、日本の場合、主催者の意図が前面に出すぎていて、ここでは本を読んでね、絵を描いてね、思い切り遊んでね・・・といったメッセージが強調されすぎているようにも感じる。・・・ということで、ニュージーランドのキッズスペースの一部をご紹介しよう。

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オークランド・アート・ギャラリー・KIA ORA内のクリエイティブ・ラーニング・センター。木製の大テーブルにはクレヨンや色鉛筆で、自己表現?を楽しめる。もちろん、子ども部屋のようなスペースでゆっくり寛いでもOK.エントランスホールの真上というリッチな場所にある。さまざまなプログラムが用意されている。

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上:ウェリントンのウォーターフロントは芝生のオープンスペース、水生植物のガーデンなど、市民が自由に憩える場所が随所に。芝生の上には大きなクッションやソファーが置かれ、ゆっくり時間を過ごすことができる。子どもにとってクッションは遊具に早変わり。下:近くにあるプレイスペース、遊具よりも植栽を重視。

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クライストチャーチ空港のキッズ広場。日本に多いシャビーなビニール製ブロックに囲われたあそび場と比較して、大人の空間としても違和感のないデザイン。

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クィーンズタウンの湖畔では、誰が作ったのか? 大木に流木を立て掛けた簡易滑り台が。湖畔では、大人も、子どもも、イヌも、大はしゃぎ。動物も自然の一部……と実感。

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クライストチャーチのカンタベリー博物館内の有料キッズスペース。博物館のメイン施設と言えるほどの規模。DISCOVERYという名そのままに、子どもの発見力を刺激する仕掛けが満載。手作り感溢れた展示が体温を感じさせてくれる。