2月12日、東京の表参道、ISSEY MIYAKE本店で折り紙の花々が満開に。作者はフランス人のマドモアゼル・モーリスさん。3.11発生時には日本に滞在したいたという日本大好きアーティスト。広島の千羽鶴に触発されて、最近は折り紙を絵具のように使いこなし、都市空間に多彩なインスタレーションを展開している。
今回は、ロードゥ イッセイの新フレグランス「シティ・ブロッサム」の発売を記念し、ライブ・インスタレーションとトークショーのために来日。私がトークショーのお相手を務めることになり、打ち合わせも含めて何度かお話しする機会をいただいた。モーリスさんは物静かな人。インスタレーションという偶然性の強い作品だが、しっかりプランを練って、下準備も怠りない。フランスから膨大な量の折り紙を持参していた。そして限られた時間内で、何千という折り紙の花を咲かせていくという粘りと気力のいる作業をしっかりと仕上げてみせた。まだまだ寒さが厳しい2月中旬、モーリスさんのインスタレーションが施された一角だけはピンク色の花々が満開で、道行く人に一足早い春の訪れを感じさせた。
フランスから持ち込まれた折り紙の材料
壁面に一つずつ手作業で張り付けられていく
PHOTOS/YASUKO SEKI